皆さんこんにちは現役内科医のNOGUです.
今回は初期/後期研修医が臨床で活躍するためのおすすめ参考書30選を,まとめてご紹介します.
この記事は
研修医の間に学ぶこと,読んでおく必要がある医学参考書とは??
という研修医や若手医師の疑問にお答えすべく,独自に厳選した30冊の医学書をまとめて発表します.
1. 内科レジデントの鉄則 第4版
内科レジデントの鉄則 第4版 聖路加国際病院内科チーフレジデント
研修医でこの本の存在を知らない人はいないかと思うので,あえてランキングに載せなくても良いかも,と思ってしまった1冊です.自分の研修医時代でも1つ前のver.をみんな読んでいました.研修医なりたてはもちろんですが,国家試験に合格したらまず読みましょう.当直対応,病棟急変,入院管理についての最低限必須事項が詳細に説明されています.研修医の基盤といえばこれです!
2. 「型」が身につくカルテの書き方
その名の通り,カルテの記載方法に焦点を当てた1冊です.医師になってから臨床で働き続ける限りは必ず毎日記載をするカルテ.意外と必要十分な記載ができていない先生も多いのでは?題名の通り「型」に沿った記載方法の習得で,安定した記載で誰がみてもわかりやすいカルテ記載が習得できるこの本.早めに通読することで得しかありません.医学生の病院実習でも役立ちますので,自信がなければ今すぐ読みましょう.
3. レジデントのための これだけ輸液
実は,というか当然というか,アマゾンランキングでもベストセラーのこの1冊.入院管理,救急対応でも必須の輸液についての全てを網羅して学ぶことができます.この辺りの知識は全ての科での必須知識なので,読まずに研修医を終了してしまうと,その後の臨床のクオリティに関わってくると言っても過言ではありません.どんな背景の患者さんにどんな輸液がベストなのか?すぐに答えられない研修医諸君は必ず読破すること.
4. レジデントのための これだけ心電図
心電図,みなさん自信を持って読めますか?循環器内科を目指さないから,なんとなくでいいかでは優秀な研修医には程遠いです.ですが,分厚い心電図本をゆっくり読む時間もなかなか取れない研修医の先生方.そんなあなたのための,これだけ心電図です.初学者にとって非常にわかりやすく書かれているので,1度通読することでかなり知識が深まります.まだ心電図勉強してなかったなというそこのあなた!これだけ心電図です.
5. 心電図の読み方パーフェクトマニュアル―理論と波形パターンで徹底トレーニング!
心電図の読み方パーフェクトマニュアル―理論と波形パターンで徹底トレーニング 渡辺 重行
被りますが,心電図の参考書.こちらは1冊で完全にマスターできるような作りになっており,少し分厚いですが,循環器だけでなく将来内科,救急などで心電図を判読する必要がある道を進むと決めた研修医は1度は通読してください.少しハードルが高いと感じる場合は4位の1冊をまず読んでからでも良いでしょう.
6. 異常陰影を見逃さない・的確に表現するための胸部単純X線写真読影トレーニング
異常陰影を見逃さない・的確に表現するための胸部単純X線写真読影トレーニング 門田淳一
2022年3月発売のレントゲンを読むこの1冊.この1冊で胸部レントゲンは完全にマスターできます.レントゲンはまず自分で読影することが多い画像検査であり,甘くみていると見逃して足元をすくわれます(特に研修医!)見逃しのない読影方法とは,特に注意すべきポイントはなど,詳細に,かつシェーマ多く解説があるので,ゼロからこの1冊でマスターまで習熟することが可能です.この本読んだらいざ実践へ!
7. レジデントのためのやさしイイ胸部画像教室[ベストティーチャーに教わる胸部X線の読み方考え方] 改訂第2版
レジデントのためのやさしイイ胸部画像教室 ベストティーチャーに教わる胸部X線の読み方考え方 改訂第2版 長尾 大志
こちらも胸部X線の読影のための1冊.正直上の1冊かこの本のどちらかを選んで読んだら問題なしです.個人的には非常に素晴らしい構成で,とてもわかりやすくこの本を読むまで知らないことや曖昧だったことがクリアカットになりました.同期の呼吸器内科の先生方も口を揃えておすすめしている1冊です.是非一度手に取ってみてください.
8. 感染症プラチナマニュアル Ver.8 2023-2024
感染症プラチナマニュアル Ver 8 2023 2024 岡 秀昭
感染症のベストセラー本.自分の時はまだver1か2でしたが,毎年改訂が続けられ既にver8. 新型コロナウイルスを含め,実臨床で出会う感染症について幅広くかつポイントを抑えて非常に簡潔にわかりやすくまとめられています.成書で勉強しますが,タブレットに入れていつも参照するのはこの1冊です.抗菌薬使用時にはいつも確認しています.研修医に限らず通年お世話になる1冊ですので,毎年買い替えましょう!
9. レジデントのための感染症診療マニュアル 第4版
プラチナマニュアルと並んでベストセラーかつ,これぞ名著と言わざるを得ないこの1冊.もう20年間も多くの医師を支えてくださった青木先生の渾身の感染症診療マニュアルです.個人的には感染症は正直これがあれば,感染症専門医でなければ他の成書は不要と思います.とはいえ,yearnoteを凌駕するボリュームであるので,研修医はまず総論を通読したのち,必要に応じて学ぶべし!です.
10. 当直医マニュアル2024 第27版
初めての当直は夜が明けるまでドキドキしていたことが懐かしいですが,当時からこの本におせわになりました.白衣のポケットにすっぽり収まりつつ,救急疾患が網羅されており,治療方針,入院が必要かどうかなどの各種スコアを含めて事細かに辞書引きできる1冊です.既に持っている先生が大半かと思いますが,初めて当直する前には取り揃えておきましょう.
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